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曇ったガラスもピカピカに!薪ストーブのガラス掃除、基本と裏ワザ


寒さが最も厳しくなる1月。外の雪や木枯らしをよそに、暖かい部屋で薪ストーブの炎を眺める時間は、何にも代えがたい至福のひとときです。

しかし、ふとガラスに目をやると…


「あれ? ガラスが曇って炎がよく見えない」
「いつの間にかガラスが真っ黒に煤(すす)けてしまった」


せっかくの美しい炎も、ガラスが汚れていては魅力が半減してしまいます。「毎日焚いているから仕方ない」と諦めていませんか。

実は、私たちのような薪ストーブ販売店や、ストーブメーカーのスタッフの間では、「ガラス掃除に特別な洗剤は(基本的には)いらない」というのが定説なんです。

今回は、薪ストーブのプロたちが実践している「お金をかけず、最も手軽にガラスをピカピカにする方法」と、なぜ汚れてしまうのかという「意外な原因」について解説します。

クリアなガラスを取り戻して、残りの冬シーズンを気持ちよく過ごしましょう!


結論:専用クリーナーは「必須」ではない


「ガラスを綺麗にするには、高い専用クリーナーを買わなきゃいけないの?」と、お客様からよく質問をいただきますが、答えは「NO」です。

もちろん、何年も放置してガリガリに固まったタール汚れには専用クリーナーが便利ですが、日常的な汚れであれば、もっと身近な「あるもの」で十分に綺麗になります。

それは、炉の中にある「灰」です。クリーナーは売っていますが、実はなくても大丈夫。灰があれば十分です。


【実践編】「灰」を使った掃除


それでは早速、掃除手順をご紹介します。

作業を始める前に、まずはこの「3つの鉄則」を確認してください。これを守れば失敗はありません!


■ガラス掃除 3つの鉄則

・完全に冷えている時に行う(火傷・破損防止) ※熱いガラスに水拭きは厳禁です!割れる危険があります。

・濡れたタオルに白い灰をつける ※洗剤ではなく、自然の研磨剤を利用します。

・優しく磨いて拭き取る ※力を入れすぎず、汚れを溶かすイメージで。


≪用意するもの≫

・使い古したタオル、またはウエス
  ※キッチンペーパーでも代用可能ですが、綿(コットン)の布の方が力が入りやすくおすすめです。
・水(小皿に入れておく)
・薪ストーブから出た「白っぽいサラサラの灰」
・仕上げ拭き用の乾いた布


≪手順≫

  1. 濡らした布に「灰」をつける

使い古したタオルやウエスを水で湿らせ、濡れたタオルに炉内の「白くて細かい灰」をちょんちょんと付けます。


  1. ガラスを磨く

灰のついた布で、ガラスの汚れた部分をクルクルと円を描くように磨きます。実は「灰」はアルカリ性。酸性の油汚れ(煤やタール)を中和して分解する力を持っています。さらに、灰の微粒子が研磨剤(クレンザー)の役割も果たしてくれるため、驚くほどスルスルと汚れが落ちていくはずです。


  1. 仕上げ拭き

汚れが浮いてきたら、綺麗な面や別の布で拭き取ります。


※注意点

灰を使うときは、「砂利や硬い燃えカス」が混ざっていないか必ず確認してください。硬い粒が混ざっていると、こすった時にガラスに傷をつけてしまう恐れがあります。必ず「パウダー状の白い灰」を選んでくださいね。




なぜガラスは汚れるの? 知っておきたい「3つの原因」


掃除の方法とあわせて知っておきたいのが、「なぜ汚れるのか」です。実は、ストーブの楽しみ方そのものが汚れの原因になっている場合もあります。


  1. ●薪の乾燥不足(水分過多)

これが最大の原因です。

一般的に薪の含水率は20%以下が推奨されますが、ガラスを常にピカピカに保ちたいなら、理想は「15%~10%以下」とも言われています。水分が多いと燃焼温度が上がらず、不完全燃焼を起こして煤(スス)が発生します。

「シューシュー」と音を立てて燃える薪は、ガラス汚れの赤信号です。


  1. ●「オーロラ燃焼」のジレンマ

薪ストーブの醍醐味といえば、空気を絞って炎をゆっくり揺らめかせる「オーロラ燃焼」ですよね。しかし、ここにジレンマがあります。

「空気を絞る」=「不完全燃焼に近づける」という行為でもあるため、どうしても煤が発生しやすくなり、ガラスは汚れやすくなります。


・美しい炎を楽しみたいなら、多少のガラス汚れは許容する。
・ガラスを汚したくないなら、しっかり空気を入れて高温で焚く。


このバランスを理解しておくと、「あ、昨日は絞りすぎたから汚れたんだな」と納得できるはずです。


  1. ●薪がガラスに触れている

薪が崩れてガラス面に接触していると、その部分の空気が遮断され、黒く焦げ付いてしまいます。薪を組むときは、ガラスとの距離を意識しましょう。


頑固な汚れには「専用クリーナー」の出番


「灰で磨いても落ちない!」
「茶色くガリガリに固まった汚れがある……」


そんな時は、無理にこすらずに「薪ストーブ用ガラスクリーナー」を使いましょう。ただし、強力な洗剤なので取り扱いには注意が必要です。


【重要】ロープガスケットにかけない!


ガラスの周囲には、気密性を保つための「ロープガスケット」が貼られています。

多くのガラスクリーナーはアルカリ性が強く、ガスケットにかかるとロープを硬化させ、ボロボロにしてしまうことがあります。

スプレーする際は、布に液をつけてから拭くなど、ロープに直接かからないよう配慮しましょう。

また、床に液垂れしないよう、新聞紙などで養生するのもお忘れなく。


ガラスを汚さないための「焚き方」テクニック


最後に、掃除の回数を減らすための予防策をお伝えします。


■焚きつけ時は一気に温度を上げる

焚き始めはガラスが冷たく、結露や煤が付着しやすい状態です。

最初は空気を全開にして、細めの薪で一気に炉内の温度を上げましょう。高温になれば、付着した煤が焼き切れて綺麗になります(これを「熱分解」と呼びます)。


■「エアウォッシュ機能」を意識する

最近の薪ストーブには、ガラスの上部から空気を吹き下ろして煤の付着を防ぐ「エアウォッシュ」機能がついています。

この機能は、空気を絞りすぎると働きません。炎が安定するまでは空気を絞りすぎず、適度な吸気を保つことがクリアなガラスを保つコツです。


まとめ


「タオルと水と灰があれば、ガラスは綺麗になる」これを知っているだけで、ガラス掃除のハードルはずっと下がりますよね。

ガラスが綺麗だと、炎の美しさはもちろん、輻射熱の暖かさもダイレクトに伝わってくるような気がします。

もし「灰では落ちない頑固な汚れ」にお困りの際は、当店でも専用クリーナーを取り扱っておりますので、お気軽にご相談ください。

ぜひ愛用のストーブをメンテナンスしてあげてください。ピカピカのガラス越しに見える美しい炎で、心も体も温まりましょう!


この記事を書いたのは…
“薪ストーブのある暮らし”の魅力をお届けする佐藤です。

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